夏から始める高校受験対策(数学)

英語と並んで、中学生が苦手にしている数学。数学については、私も中学時代に苦手意識を持っていただけに、どこでつまづくのかがよく分かります。小学校の算数から苦手なケースが多いのですが、その分、どの単元を特に苦手にしているのかが把握しやすい教科です。


また、受験で留意する必要があるのが、どの問題も配点が1問5点前後であるということ。教科書レベルの簡単な計算問題でも、難解な図形問題でも、同配点であることを知らない受験生や保護者が、意外と多いのです。大問1・2で50点分の配点構成である都道府県も多く、ズバリ数学では「いかに基本的な問題で得点を稼ぐか」が、非常に重要になります。


そのため、数学は受験戦略が非常に組みやすい教科です。それだけ、苦手にしているお子様が多いことを裏付けています。そこで、入試問題で頻出する単元を確認しておきましょう。

【頻出単元】

1 基本的な計算問題(正負・分数・方程式・因数分解・確率)

2 基本的な図形問題(角度・面積)

3 関数及び図形との融合問題

4 立体図形に関する応用問題

5 合同・相似を利用した図形の証明問題(出題される都道府県のみ)

この夏休みにどうしても固めておきたいのは、当然のことながらです。数学の基礎は、計算を正確に早くできるようになること。まずは正確に、そして正解が増えてきたら、解くスピードを上げるトレーニングをしましょう。数学が苦手が深刻な状態であれば、この夏はほぼここに時間を費やしても構わない位に考えても問題ありません。


すでに計算は正確にできる状態であれば、の対策に取り組みましょう。まず平面図形については、教科書レベルの応用問題で8割以上の正解を目指して下さい。作図は、出題される場合もありますが、この夏は角度や面積といった主要な問題に集中した方が良いでしょう。なお、計算のスピードにまだ課題がある場合には、そのトレーニングを必ず行って下さい。


については、入試問題で出題されないことはないと考えて下さい。公立だけでなく、私立高の問題でも、関数の問題を見ない年はありません。私は中学時代、一次関数で本格的につまづきました。それだけ受験生にとって、鬼門となる単元なのです。


典型的に見られるのは、二つのグラフからできる図形の面積を求める問題。当然、グラフの式や交点が分からないと、次に進めないことになります。そのため、関数の基本問題に自信が持てない場合には、そこを克服することが真っ先に必要です。


夏休みには、この3点を中心にしっかり取り組むことが、結果的に数学の実力を上げることにつながると思って下さい。入試問題後半で出題される単元は、数学がよほど得意でない限り、得点が難しい問題です。


それほど苦手意識があるわけではないと思っていても、油断すると取り返しがつかない状態に陥るのが、数学の特徴。どのお子様にとっても、上記の3点をしっかり固めることが不可欠。特に、数学は最初の小問でミスをすると、次の小問でも正解できない仕組みになっています。「正確に早く」が定着できるよう、地道に取り組んで下さい。

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