最近の中高生を見ていると、社会科を苦手にしている生徒が多いことに気がつきます。私たちが子どもの頃には、社会科は比較的取り組みやすい教科であるという認識が広くありましたが、今の子どもたちには、詰め込みが必要な教科だという意識が強く、学習を嫌煙する傾向があります。社会科の面白さを知る自分にとって、実に寂しいことだと感じています。
社会科を苦手にする原因について、私なりに考えてみると、思い当たる節がない訳ではありません。中学生になると、ほとんどのお子様が何らかの部活動に参加することになり、学習に充てられる時間に制約が生じる状況に。そうすると、元々苦手な英語・数学に貴重な時間の多くが割かれ、他の教科まで十分に手が回らないという事態になることが多いのです。
英語・数学以外で苦手教科がある場合には、地道にコツコツと取り組む以外に方法がないというのが、正直なところなのですが、もし時間の余裕がある時期や、お子様がまだ小学生である場合には、講じることができる対策があります。特に社会科においては、その方法が非常に有効で、私も中学受験生に薦めてきました。今回は、その内容についてご紹介します。
それは、「学習まんが」を読むという方法です。何だという声が聞こえてきそうですね。でも、その効果を侮ってはいけません。かく言う私も、「学習まんが・日本の歴史」を読み始めたことが、歴史ファンとなったきっかけでした。歴史上の人物が、生き生きと活躍する姿をドラマティックに見ることで、歴史の魅力に惹かれ、現在に至っています。
社会科は、とかく「暗記モノ」というイメージが強いのですが、社会科が得意な子を見ていると、暗記に終始する学習をしている訳ではありません。実は、私もそうでした。歴史については、年号の暗記が欠かせないのですが、年号を丸暗記した記憶は全くないのです。
理科・社会の学習で暗記が必要となる背景には、それまでのお子様の好奇心の育み方に要因があります。英語・数学のように、理屈を押さえる必要がある教科と異なり、その教科への関心の有無が、学習の成果に大きく影響するのが、理科・社会の特徴です。そのため、早い段階から理科・社会への好奇心を育むことが、苦手にしないために欠かせない要素です。
その大きな一助となるのが、学習まんがシリーズです。歴史学習の効果は、特にてきめんです。何と言っても、歴史の正確なインプットに必要なことは、いわゆる「歴史の流れ」をしっかり把握すること。入試で問われる内容も、この「流れ」に関することです。歴史を知ることで、現代に起きていることの本質を理解でき、そのことが歴史を学ぶ最大の意義です。
ちなみに、お薦めの歴史まんがは「小学館版」です。高校時代の世界史の先生が、小学館版の学習まんがには、センター試験レベルまで対応していると言っていました。そこまでの内容を、小学生の段階である程度把握できれば、お子様が歴史好きになること請負です。
学習まんが以外にも、お薦めしたい参考書について、最後に一言。今年に入って、お子様世代に人気のある「ボーカロイド」を活用した参考書が、熱い注目を集めています。いわゆる「ボカロ参考書」と言われています。テンポある音楽とアニメのコラボで、理科・社会の基本的な学習ポイントがまとめられています。ぜひご活用下さい。
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