分かりやすく算数を教えるために

学生時代、算数・数学が苦手だった私でも、指導の現場では生徒たちに教える必要性が生じることが、少なからずあります。さすがに、高校生や難関高レベルの指導は難しいですが、基本的な算数・数学については、何とか対応しているのが現実です。


その際に、感じることがあります。算数・数学が得意な人たちの思考法や着眼点を身に付けることができれば、自分の可能性が広げられるのではという点です。日々の業務で、忙しく追われていることを言い訳に、これまで本格的に向き合うことができませんでした。


この秋から環境が変わることもあり、遅ればせながら、算数・数学の学習に私も取り組むことに致しました。問題集と格闘することも考えましたが、やはり、これまで感じてきたことに向き合う良い機会であると思い、まずは、専門家の考え方を確認することに。


こんなことを考えていた折に、書店で見かけたのが、今日ご紹介する一冊でした。本書は以前にも目にしており、興味深いとは思っていたのですが、購入までには至らず。今回、やり直しを決意したため、まずはここからという思いで、入手し読み始めました。


著者は、中学受験塾の雄・SAPIXの個別指導で活躍した方で、実際の指導経験を通じて得たポイントがコンパクトにまとめられています。特に、小学生が苦手にしている分数や小数の計算や図形問題について、テクニックだけでなく、なぜそうなるのかという点にもしっかり触れており、これまで抱いていたモヤモヤが晴れる思いがしました。


解き方は教えられていても、どうしてその方法で解く必要があるのか、どうしてそこに目を付けるのかといった、本質的な部分の理解が曖昧で、時間が経つとまた分からなくなってしまうということ、ありませんでしたか?そこが抑えられれば、算数・数学を得意にできるだけでなく、教えることも可能になり、自分が理解できる世界が一気に広がります。


詳細はまた別の機会で触れますが、学校で学ぶ5教科は、すべてのことの基礎となっているので、理系科目に苦手意識が強いと、それだけお子様の可能性を狭めることになります。何事も基礎をしっかり固めることが、本質的な理解につながることを著者も指摘しています。


お子様の学習に適切にコミットすることで、お子様とのコミュニケーションを深めることができ、学習意欲を高めることにつながります。そのことが、お子様の知的好奇心を育み、大きな成長をもたらします。その第一歩として、本書を通じてお子様と楽しく算数を学び直すのは、いかがでしょうか。

普通の子が大きく変わる学習のすゝめ

プロ講師としての経験をもとに、普通の子が大きく伸びる学習を提案します。

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